いいなあの裏側

 私は基本的に「いいなあ。」と言われることも言うこともあまり好きではない。全く言わないという事ではないし、人の話を聞いてて、「いいなあ。それ私もやってみたい!」という意味で使うことはある。でも、やるつもりもないのに「いいなあ。」と言われるのは好きではないのだ。私の生きる上で大切にしている事は、「やりたい事はやってみる」ことと「楽しむ」ことだ。だから、人に対していいなあとばかり言うくらいならやればいいのにと思ってしまう。なんで「いいなあ」に軽い嫌悪感を感じてしまうのだろうか。

 それを感じたエピソードは、前の職場でのことだ。そこにいた一人の先輩は、人に対して「いいなあ。」と言うことがそもそも多かった。それでもあまり気にはなっていなかったのだが、ある時私が仕事を辞めてワーホリに行く話をした時に、この言葉をやたらと連呼されたのである。こちらとしては、自慢するつもりもないし、やりたいならやればいいし、それをなぜそんなに「いいな、いいなあ」と言うのだろうと思ってしまったのである。何故かそこには、「ずるい」と言うような感情が感じられたように思う。だから嫌悪感を感じたのかもしれない。

 自分の考え方、感じ方が一般的と思っていた数年前は、人の言動が理解できなくて色々とモヤモヤすることが多かったなぁと思う。